火を使わないけど「死亡事故」22件も! 「電気ストーブ」の事故、どう防ぐ?

冬本番、暖房器具を使い始めた人も多いと思います。さまざまな暖房器具の中で、電気ストーブや電気こたつは「火を使わないから安全。火事にはならない」と思いがちですが、これらが原因の事故が毎年発生しています。

東京都生活文化局が「火災の危険が高いと思うストーブは?」という質問を東京都民2万人に行ったアンケート調査の結果、石油ストーブが80%、ガスストーブが8%、石油ファンヒータが6%、電気ストーブが4%でした。多くの人は石油ストーブが1番危険で、電気ストーブはさほど危険ではないと思っているのです。

しかし、、、

電気ストーブは炎が出ないので火災になりにくいと思われているようですが、ストーブ火災の8割が電気ストーブによるものでした。

 

電気ストーブ(ハロゲンヒーターなども含む)の事故は、2017年度から2021年度の5年間で318件に上ります。その多くが発火事故で、うち22件が死亡事故です。

亡くなったり、負傷したりといった被災者は、40代以上の方が多く、80代が最も多くなっています。死亡事故だけを見ていくと、高齢者が際立って多いです。理由としては、長年暖房器具を使ってきての『慣れ』があって誤使用をしてしまったり、あるいは身体的な衰えがあって逃げ遅れたりといった影響があると思われます。例えば、『焦げ臭い』といったにおいについて、すぐには気付かず、火の勢いが激しくなってから気付いて、逃げ遅れてしまうということが高齢者の場合、多いと推察されます。

Q.電気ストーブは火を使わないのに、なぜ火災が起きるの??

A.電気ストーブの周辺に置いていた衣類が、放射熱(電磁波の形で製品から放出される熱)によって過熱するなどして、火災が発生することがあります。

例えば

1,カーテンが高温部に触れて出火した。

2,ペットが可燃物を電気ストーブの前に運んでしまった。

3,ロボット掃除機によって衣類やストーブ自体が移動してしまったりして、発火につながった。

4,電源コードが損傷していて、火花が出て、発火した。

また、就寝時につけっ放しにしていると、寝具などの可燃物が高温部に触れ、発火する恐れもあり、危険です。特に就寝中は発見が遅れやすく、大きな火災につながる可能性があります。

 

東京消防庁は電気ストーブ火災を防ぐために、必ず守ってほしい6項目をあげて注意を呼びかけています。

もちろん石油ストーブも火災の危険性はありますが、電気ストーブは炎が出ないから安全という考えは間違いです。ストーブ火災の8割を占める電気ストーブは、思っているより危険なストーブなのです。

これから寒さが本格化する時期です。自宅で過ごす時間が増える年末年始はストーブ使用の増加が予想されるのに加え、何かと忙しいため、火に対する注意がおろそかになりがちです。くれぐれも防火を心掛け、火災を起こさないように注意しましょう。

 

 

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